建設現場における「現場代理人」とはなんでしょうか?

まず、「現場代理人」とは、誰の代理人でしょうか?

これは、「請負人」の代理人です。「注文者」の代理人は、「監督員」といいます。


「現場代理人」の仕事は、

『工事現場の取り締まりを行い、工事の施工に関する一切の事項を処理する』

ことです。

こうなると、「主任技術者」や「監理技術者」と同じようですが、技術者は「施行の技術上の管理をする」ことになっています。

とにかく、現場にたくさんの「親方」がいると、混乱を招く可能性があるので、「請負人」が「現場代理人」を、工事現場に置く場合、

相手方である「注文者」に通知することが義務づけられています。


注文者としては、現場監督人の行為について紛争が起きた場合、直接、「現場代理人」に言っても、解決しない場合があります。

こんな場合、注文者は、請負人に直接、苦情を言う場面も多いはずです。

こうした理由で、請負人が「現場代理人」を選任しました!ということを注文者に通知する必要があるのです。


請負人が、「現場代理人」について、注文者に通知すべき事項は、

  1. 現場代理人の権限に関する事項(契約内容の変更等の権限があるか?等)
  2. 現場代理人の行為について、注文者が請負人に対する意見の申出の方法(たとえば、「理由を明示した書面による」等」

が必要です。


建設業法では、主任技術者や監理技術者を、工事現場に置くことは義務づけています。

しかしながら、、現場代理人を置くことは、義務づけていません。

したがって、後日のトラブルをさけるためにも、「現場代理人」を選任したら、注文者に通知して!ということになったのです。


また、「現場代理人」と「主任技術者」などの兼任は、認められているとされています。


行政書士 瓜生寛